コラム

決算書だけじゃない!審査を通過させるポイント【審査部門が解説】

公開日:2024年04月12日 更新日:2024年04月12日

審査って、決算書以外に何を見て判断しているのだろうと疑問に思うことはありませんか?
本コラムでは、決算書のほかにどのような判断材料を用いて審査をおこなっているのかをご紹介します。実は、皆さんがお客さまとの商談時に耳にした「あんなこと」「こんなこと」が審査通過のポイントになるかもしれません。せっかく時間やコストをかけて商談をしたのに、どこのリース会社からも断られては、コスパもタイパも悪すぎて残念な気持ちになります。少しでも商談確度を上げたい方、必見です!

はじめに

審査の目的は、不良債権となる可能性が高い項目を見つけ排除することです。例えばリース契約は、レンタルとは違い、長期の契約をユーザーさまと結ぶことになります。そのため、リースにおける審査ではその契約期間の中で、ユーザーさまがリース料金の支払いができなくなるなどのリスクを避けるために、リース申込の都度、ユーザーさまが信用に足る相手なのかどうかを多角的な視点から確認・判断しています。

基本的な審査方法~定量分析と定性分析

私たちが審査判断を行う際、大きく分けて2つの手法を用います。それが見出しにもある「定量分析と定性分析」です。あまり馴染みのない言葉かもしれませんね。

定量分析とは、決算書などから得られる数値で確認できる情報を分析することをいいます。そのため、客観的な判断をおこなうことが可能になります。
一方で、定性分析とは、単純な数値では表せない、例えば、業種・会社の成り立ちや代表者の資質といった情報により分析することをいいます。そのため、主観的な判断になりがちですが、柔軟性の高い判断を可能にします。基本は、この両方の情報分析をもとに審査をおこないますが、中小企業さま・個人事業主さまに多い少額案件審査では、業績などの詳細な数値を把握できないケースが多く、定性分析による柔軟性の高い判断がより重要となります

業績以外の判断材料とは?

審査部門が特に着目するものとして業歴、業種、設立背景、風評、不動産の登記、代表者の資質、取引実績、申込経緯の確認などが挙げられます。これらの情報を得るために審査部門では、会社謄本や不動産謄本などの公的資料の取得、Googleマップなどで所在の確認、企業ホームページの検索、閲覧をおこなっています。しかし、これだけではお客さまのことを深く知ることはできません。お取引店さまの協力がなくては取得できない情報も多くあります。
普段、弊社よりご依頼することが多い申込書いわゆる個人情報の同意書(※)の取得は、代表者さまの外部情報(借入状況や支払い遅延など)を把握することを目的としており、代表者さまの資質を推し量る上でとても重要な材料になります。また、ユーザーさまとお取引店さまのお取引実績やお申込経緯の妥当性を加味して判断するケースもあります。そのため、ユーザーさまからヒアリング頂いた内容は、どんな些細な内容でも弊社審査の大切な判断材料となり得るのです。


※同意書とは
相手方がおこなう将来の行為について、あらかじめ同意する旨を表明する書面。
ここでは、個人情報を提供することを同意する書面を意味します。本人の自署・捺印が必要です。


『また、シャープファイナンスの審査で書類取得を求められた…』と嘆かれた経験がある読者さまもおられるかと思いますが、その理由は上記のような定性分析による柔軟性の高い判断が必要となるためです。審査部門と営業部門、営業部門とお取引店さまとの間でスムーズなコミュニケーションができることで、審査結果に大きな影響を及ぼす必要な情報を審査部門が早く確認でき、迅速且つ適切な判断を行うことが可能になります。

【シャープファイナンスから追加書類(情報)の取得依頼があった=審査OKのための後押しが欲しい】ということだな…と、お取引店さまの皆さまがこのように脳内変換頂けると大変ありがたく、我々審査部門も何とか承認判断を!と通過ポイントを拓く意欲が高まります。ユーザーさまの事業支援に永く関われるよう、ともに支え合っていける関係を目指したいですね!

 

提供:ⒸイツトナLIVES/シャープファイナンス

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