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「新車」「中古車」どっちが得?…若手ビジネスパーソンが狙うべき、初めてのクルマ「おすすめ車種」6選

公開日:2025年05月16日 更新日:2025年05月16日

社会人になり、移動手段や趣味としてマイカーの購入を検討している人も多いでしょう。しかし、クルマは気軽に買えるものではなく、人生のなかでもかなり大きな買い物。「新車」と「中古車」どちらを選ぶか、といったことをはじめ、できるだけ賢く購入したいものです。そこで今回、自動車業界の事情に詳しいカーライターの三木宏章氏が、初めてのクルマ選びで重視すべきポイントを解説。買って損なしのクルマを厳選して紹介します。

20代の平均所得は約300万円…マイカー予算の目安は?

厚生労働省「2023年 国民生活基礎調査の概況」によると、2022(令和4)年の1世帯あたりの平均所得は524万2,000円となっています。29歳以下に年代を絞ると、1世帯あたりの平均所得は339万5,000円です。あくまで平均値なので、住んでいる地域や仕事によって上下すると思いますが、今回は「年収300万円台」の人が購入する場合について考えてみます。

予算の目安は「年収の半分程度」

クルマの購入費は一般的に「年収の半分程度」が目安です。また、ローンを利用する場合、審査に通りやすいのは「年収の30~40%」の価格帯といわれています。したがって、年収が300万円であれば、カーローンで借入れできるのは90~120万円。それ以上の金額のものを購入する場合には「頭金」を用意するというのが一般的な流れになります。たとえば、150万円のクルマを購入する場合、ローンを利用して120万円、頭金として30万円を用意するというイメージです。

新車と中古車、それぞれのメリット・デメリットは“一長一短”

予算が定まってきたところで、次の迷いどころは、「新車」か「中古車」か、どちらを選ぶべきかという点です。

新車のメリットは、内装・外装の色からオプション装備に至るまで、自分好みのクルマが選べること。また、排出ガス性能や燃費性能が高い車に対する税制優遇措置である「エコカー減税」は、原則新車のみに適応されます。(※一部中古車も対象。)また、中古車と比べると故障リスクも低く、売却時も比較的高値で手放せる可能性が高いことも魅力です。ただし、中古に比べると車両価格が高く、納期は1~3ヵ月、人気の車種となると半年以上と長くなる傾向にある点はデメリットといえます。

一方の中古車は同じ予算であれば、新車よりもワンランク上のグレードやモデルを購入できるのがメリットです。また、すでに生産終了になっている車種も選べることから選択肢が多く、納期も一般的に1週間~3週間程度と新車よりも短くなっています。ただし、新車に比べると故障リスクが高く、中古車販売店などに並んでいるクルマから選ぶことになるので、内外装色やオプションなどの選択肢が限られるということがデメリットです。

このように、新車・中古車に関してはどちらもメリット・デメリットがあります。したがって、どちらがよいというよりは、予算やクルマの使い方にあわせて選ぶというのがポイントです。たとえば、「3年や5年おきに最新のクルマに乗り換えたい」「少しでも安心なクルマに乗りたい」「色や装備などを自分で選びたい」という場合は新車がおすすめです。

一方で、「少しでも購入費用を安く抑えたい」「長く乗るので売却金額などは気にしない」「同じ金額であれば上位グレードのクルマに乗りたい」という場合は、中古車が選択肢に入ってくるでしょう。

 20代のビジネスパーソンにおすすめしたいクルマ6選

ここからは具体的に、20代の若手ビジネスパーソンにおすすめのクルマをみていきましょう。まずは平均200万円以下で購入可能な新車を中心に紹介します。

1.【新車】トヨタ『ヤリス』

トヨタのコンパクトカー『ヤリス』は、新車価格が150万1,000円~269万4,000円と、20代でも購入しやすい代表的なモデルです。ガソリン車とハイブリッド車の2種類があり、ハイブリッド車(X/2WD)は36.0km/L(WLTCモード)という低燃費を実現しています。また、人気のSUVタイプ『ヤリス クロス』も190万7,000円~と狙い目です。

2.【新車】スズキ『アルト』

「少しでも安く新車に乗りたい」という人は、軽自動車という選択肢もあります。スズキの『アルト』は、106万4,800円~と低価格が魅力。ハイブリッドモデルでも121万8,800円(HYBRID S/2WD/CVT)から購入可能です。なお、スズキの軽自動車は、このほかにも、ラパンやワゴンRなどが150万円以下で購入することができます。

3.【新車】ホンダ『N-VAN』

03_HONDA_N-VAN車内が広いクルマが欲しいという人は、ホンダの軽トールワゴン『N-VAN』が最適でしょう。価格は136万5,100円~で、車内は広々。商用車としても活躍するモデルです。ホンダは『N-VAN』のほかにも、『N-BOX』『N-WGN』『N-ONE』『N-VAN e:』と豊富なNシリーズを展開。その選択肢の多さも魅力です。

「中古車」なら、人気のSUVも射程圏内

4.【中古車】トヨタ プリウス(4代目)

04_TOYOTA_PRIUSハイブリッドカーの代名詞『プリウス』も、先代モデルにあたる4代目であれば150万円前後から中古車が購入可能です。プリウスの魅力といえば、圧倒的な燃費性能。さらにルックスもスポーティで、若者にもおすすめの1台といえます。

5.【中古車】トヨタ『ハリアー』(3代目)

05_TOYOTA_HARRIERトヨタを代表する高級SUV 『ハリアー』は、2020年に登場した現行型4代目ですとまだ中古であっても価格帯が高いですが、2013年発売の先代モデルの3代目ハリアーであれば、150~200万円で購入可能です。内外装もエレガントで走行性能も高く、高い満足度を得られるでしょう。

6.【中古車】BMW『ミニ・クーパー』

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※画像はイメージです

輸入車に憧れがあるなら、愛らしいデザインで大人気のBMWミニがおすすめです。輸入車ながら比較的手頃なものが多く、2020年式で低走行の『クーパー」『クーパーD』『ヴィクトリア』なども、中古車市場では200万円前後で流通しています。

初めてのマイカー選びは「目的」重視が◎

購入金額150万円をベースに考えると、新車の場合は軽自動車やコンパクトカーが中心になります。一方で中古車であれば人気のSUVやミニバン、さらに輸入車なども選択肢に入ってきます。そこで重要なのが、「クルマに求めるもの」の優先順位です。快適な移動なのか、経済性なのか、走る楽しさなのか、家族や友人とのお出かけなのか……クルマを購入する目的によって、選ぶべき車種が変わってきます。

たとえば、快適な移動と経済性を優先するなら、最新の装備が充実し、売却時に比較的高く売れる新車を購入するというのが賢い選択。売却時まで見据えて「リセールバリュー(再販価値)」の残るクルマを選んでおけば、その売却額を次のクルマの購入費用に充てることができます。

また、最近ではクルマの買い方や利用方法も多様化が進んでいます。購入時に将来の下取り価格(残価)を設定し、残価を差し引いた金額でローンを組む「残価設定ローン」を利用すれば、毎月の返済額を抑えながら憧れの1台に乗ることも可能です。

購入時は「ランニングコスト」に注意

ただし、クルマにかかるお金は購入費用だけでなく、ガソリン代や駐車場代、自動車税や自動車保険、車検を含めたメンテナンス代などの維持費がかかります。特に20代のビジネスパーソンとなると、1人暮らしをしているケースも多いと思われます。購入する際には、これらの費用も考慮し、無理のない購入金額を見定めることが大切です。自身のライフスタイルに合った無理のない値段のクルマを選んで、憧れのマイカーライフを楽しみましょう。

著者:カーライター 三木 宏章 (編集:幻冬舎ゴールドオンライン)

提供:ⒸイツトナLIVES/シャープファイナンス

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