コラム

設備投資の検討時に『少額資産特例』はどう活用できる?

公開日:2025年03月26日 更新日:2025年03月26日

2025年度(2026年3月末)までが期限となっているこの特例、あてはまるならぜひ利用をしたい制度です。通常であれば、固定資産はその法定耐用年数に応じて減価償却を実施しますが少額資産については即時あるいは短期間で償却できる例外が認められており、取得年度の税負担を軽減できる可能性があります。ただし、この制度は対象となる資産の金額や企業規模によって条件が異なってきますので、この記事で整理していきたいと思います。
※2025年2月時点での情報をもととした記事となります

少額減価償却資産特例法中小企業者等(※)が30万円未満の減価償却資産を取得した場合、合計300万円までを限度に、即時償却(全額損金算入)することが可能。
※中小企業者は従業員が500名以下、出資金等が1億円超の組合等は300名以下

固定資産の減価償却の基本事例
まずは、原則論をお伝えします。
例えば100万円のPOSレジを購入した場合ですと法定耐用年数は5年ですので5年間にわたって減価償却を行います。1年あたりの減価償却費については定額法・定率法どちらを採用するかによって異なりますが、分かりやすく定額法でご説明すると、取得価額(100万円)を法定耐用年数(5年)で割った20万円となります。なお、事業年度の途中で購入した場合は、20万円を12で割り、使用した月数を掛けたものとなります。

※定額法、定率法について、どちらの基準を採用しているかは顧問税理士にお問い合わせください。
※法定耐用年数を調べたい場合は、国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」(PDF)をご覧ください。

10万円以上20万円未満の資産取得例
取得した資産が10万円以上20万円未満の場合、「一括償却資産の特例」により3年で一括償却をすることが可能です(1年で3分の1ずつ均等償却)。資産の法定耐用年数の多くは3年超がほとんどですので、一括償却資産として会計処理することで通常の減価償却を行うより、短期間で取得価額の全額を経費計上することができます。また、事業年度の途中で購入しても3分の1なので計算も楽になります。加えて償却資産税の課税対象にもなりません
なお、こちらは後述の「少額減価償却の特例」と異なって適用期限はなく恒久的な措置となっています。

30万円未満の資産取得例
取得した資産が30万円未満の場合「少額減価償却資産の特例」により取得年度に全額償却できます。ただし、こちらは青色申告書を提出する中小企業等や個人事業主が対象となっていますので、対象か否かは国税庁のウェブサイト(外部サイト)よりご確認ください。
また、あわせて1事業年度あたり300万円までと上限があり、期限も2026年(令和8年)3月31日までとなっていますので注意しましょう。

具体的には以下の様になります。
前提条件:
償却前の所得が200万円のときに、25万円の資産(法定耐用年数5年)を購入した場合。
通常の場合 償却前所得200万円-(25万円÷5)=課税所得195万円
特例の場合 償却前所得200万円-25万円=課税所得175万円

制度が重複する場合はどちらを利用できる?
例えば15万円の資産を購入した場合、一括償却資産の特例少額減価償却資産の特例のどちらも利用できますし、通常の減価償却を行っても問題ありません
また、25万円の資産を購入した場合は少額減価償却資産の特例のみ利用できますが、利用せずに通常の減価償却を行っても問題ありません。

お客さまに合う制度については相談を!
計上する費用が大きくなれば利益が下がると同義であるため、場合によってはデメリットにもなり得ます。現在のお客さまの事情に最もふさわしい方法を選びましょう。判断に悩まれたら、顧問税理士や管轄税務署にご相談ください。

提供:ⒸイツトナLIVES/シャープファイナンス

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